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附箋を剥がす(32) 「はららぐ」

幸田文『ふるさと隅田川』(ちくま文庫)より。
読み始めて最初に気になった一語。ある程度溜ってから書こうかとも思ったのだけれども、いつになるか判らないので、見つけ次第書くことにする。とすれば、「附箋を剥がす」でなく、「附箋を貼らない」と言うべきか。

それから二十何年後か後の初夏、まったく人気のない浅間山の中腹を登っていた。道がくのj字に折れる所へきて、折れてびっくり、声をあげた。狭い道の両側から卯の花と茨の花が、たわわに咲き重なって真っ白く、あたり一面が濃く匂って、森閑と静寂、とき折りひとりでに花ははららいでこぼれ落ちていた。(「川と山のにおい」P16)


「はらはら」の「はら」に接尾語「らぐ」が付いたもの。
「安らぐ」「薄らぐ」「和らぐ」など、「らぐ」の付く語はあるけれども、擬態語に付くのは珍しい気がする。

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