先日久しぶりに猿江神社に行ったのが節分の日だったのでのんびり撮影ができなかったので、またまた行ってみた。
とは言え、のんびりするほど広い神社でもないけれども…。

のんびりしたところで大して変わらないことは判った。

猿は多少可愛らしく撮れたかな、とは思う。
SONY NEX-6 + Carl Zeiss Planar T*50mm F1.4)
以前にも紹介したことのある猿江神社(江東区猿江)。
この神社の前(裏)は割に頻繁に通るのだけれども、素通りしていたので、昨日久しぶりに入ってみた…

…のだが、節分の豆まきの準備で、落ち着いて撮影というわけにも行かなそうなので、狛犬はササっと撮って、…

…ぐるっと回って帰ろう、と思ったのだが、見たことのない神猿の像が出来ていた。

平成30年に奉納されたものだそうなので、割に出来立てほやほやである。

××(新元号)10年の年賀状素材にどうぞ。
もう一ついつの間にか…

…見たことのない網が掛かっていたのだけれど、これに何かの効果があるのだろうか?
(SONY Cyber-shot DSC-RX100M3)
深川神明宮(江東区森下)。

社殿前にいる割に新しめの狛犬。

何が幻なのか? と言っても実はこの狛犬のことではない。
実は、神社内に併設されている神明幼稚園の園庭の片隅に、古そうな狛犬がいるのである。が、幼稚園の園庭に入り込むことはできない。
神明宮の境内から、阿行の顔だけ遠目で僅かに見ることはできるが、幼稚園に向かって望遠を向けることなどできようはずもない。
外を回り込むと…、

この柵の中に、僅かに後姿を見ることができる。

この記事を見て、「私、あちこちの狛犬の写真を撮っている者なんですが…」などと言って幼稚園に入り込んで写真を撮ってアップしてくれる猛者が出現することを期待して、紹介しておくのである。
(SONY NEX-6 + E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)
深川不動堂(江東区富岡)の東西両側に分れて、深川公園という公園がある。
元は富岡八幡宮も含めて永代寺の境内だった場所だが、廃仏毀釈で永代寺が廃寺となり、その一帯が公園になったもので、明治6年(1873)の太政官布達第16号
(注)によって定められた日本最初の公園の一つなのだそうである。
(注)太政官布達自体は、「三府を始、人民輻輳の地にして、古来の勝区、名人の旧跡等、是迄群集遊観の場所(東京に於ては金龍山浅草寺、東叡山寛永寺境内の類。…従前高外除地に属せる分は、永く万人偕楽の地とし、公園と可被相定に付、府県に於て右地所を択び、其景況巨細取調、図面相添、大蔵省へ可伺出事」と、深川は明示されていないが、諸資料により、この時の公園であることは間違いないようである。不動堂の東側に当たる部分、富岡八幡とはさして広くない道を隔てた所が児童公園になっているのだが、その南東の隅の植え込みの中に、大きな石がゴロゴロしている場所がある。

燈籠の残骸と見られるような石があるから、旧永代寺
(注)にあったものではないかと思われる。
(注)現在も、不動堂の参道に、永代寺という名の寺がある。が、これは、元の永代寺が廃寺となった後に、塔頭の一つだった吉祥院が名称を継承したものである。

中に、一風変わった石がある。

ご覧のように、顔がある。
実はこれ、『THE狛犬コレクション―参道狛犬大図鑑』に取り上げられているもので、三遊亭円丈が狛犬の道に入る切っ掛けになったものの一つだそうである。円丈師はこれを、「何らかの理由で無惨にけずられ、かろうじて頭だけが残され」た「獅子」としている。
実際のところ、これが何だったのかは判らないが、削られてしまわない前の姿を無理に何とか想像してみても、通常の参道狛犬のようにも思われない、謎の石像である。

この公園、暫く前に、遊具の入れ替えのために大掛かりな工事をしていた。それで、この謎の石像がどうなったか、気にはなっていたのだが、工事完了後、行く機会がなかった。
子供と一緒の時に前を通ったことはあるのだが、我が子にとっては以前の遊具の方が魅力的だったようで、入ろうとしなかった。
一人で八幡宮に行った時には…うっかり忘れていた。
それで、久しぶりに確認したのだが、健在だった。と言っても、元の状態を保っているとはいえ、これを「健在」と言うのが妥当かどうかは、微妙なところではあるが…。
それでも、不動堂や八幡宮の中ならともかく、公園にあってこれが破棄もされず残っているのは、奇跡的と言って良いように思う。
【附】
富岡八幡宮、狛犬の横顔。

(OLYMPUS PEN E-PL2 + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 & Carl Zeiss Planar T*50mm F1.4)
オマケ。
お好きな方、壁紙にどうぞ。

志演尊空神社(江東区北砂)。

以前この神社を訪れた時、境内のどこかに「志演神社」と書いてあり(今回は見当たらなかったのだが…)、そこに振ってあった仮名から「志演」を「しのぶ」と読むことを知った。
が、
扁額には「志演尊空神社」と書いてあり、地図にもそうあるから、これが正式名称と思われる。
が、「尊空」を音読みして良いのか、何か「しのぶ」に適った訓読みがあるのかは判らない。
ただ、志演神社と尊空神社とを合併して現社名になったらしいことからすれば、「尊空」を無理に訓読みすることもないかとは思われる。
昭和31年(1956)製の狛犬。
(OLYMPUS PEN E-PL2 + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 & Carl Zeiss Planar T*50mm F1.4)
富賀岡八幡宮(江東区南砂)。

同じ江東区に、有名な
富岡八幡宮があるが、ここが元々富岡八幡宮を勧請した地で、寛永(1624~43)の頃に深川に移ったのだとも言われているらしい。それで、このあたりを元八幡とも称す。
神輿庫にある、立派な獅子頭。

古そうな狛犬。

台座の文字はほとんど剥落して読み難いのだが、かろうじて「享」らしき字がある。
作風から見て、流石に享保(1716~1736)とは考えられないので、享和(1801~1804)だろうか。
ほかにも古いものがある。
文政2年(1819)建立の出羽三山碑と、享保8年(1723)の石塔。

そして、登りやすそうな富士山…と思ったら、登頂禁止だった。残念。

「自己責任」との懸詞かと推定する。
(OLYMPUS PEN E-PL2 + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 & Carl Zeiss Planar T*50mm F1.4)
天祖神社(江東区東砂)。
この神社、20年近く前からその存在を知っていて、良さそうな狛犬がいることもうっすら気づいていたのだが、バスに乗って通り過ぎるだけで、入ったことがなかった。
先日、ちょっとだけ時間があったので、自転車で出掛けてみた。

明治28年(1895)製。

奥まったところに、バスからでは見えない末社があった。水神大神・龍神大神。

水神だからか、カエル。

そして、1対の小さな狛犬。
ふつう、小さな狛犬は、ただ置かれているだけで、持ち去られたりしかねないのだが、これはしっかりと設置されていた。

もうひとつの末社、稲荷大神。

狐の足下に、小さな、品の良い燈籠。
(OLYMPUS PEN E-PL2 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8 & M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 & Carl Zeiss Planar T*50mm F1.4)
富岡八幡宮からの帰り掛けに立ち寄った。
深川七福神のひとつ、冬木弁財天(江東区冬木)。
木場の豪商・冬木弥平次の邸内に弁財天を祀ったのが起りである。
石段を昇ると、平成4年(1992)製の狛犬がいる。

さらに、境内の片隅に、先代が大切に置かれている。

本来の向きではないものの、こんなこじんまりしたところで顔を見合わせているのは、却って微笑ましい気がする。
(OLYMPUS PEN E-PL2 + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 & Carl Zeiss Planar T*50mm F1.4)